【ハッチバック車も対応】初めてでも出来る!リアカメラ付きドライブレコーダーの取り付け方完全ガイド

ドライブレコーダーの取り付けは意外と簡単なのですが、リアカメラ付きで、さらにハッチバックの車だとリアゲートに取り付けるカメラからの配線をどうやって隠すかが綺麗に取り付ける際の肝となります。国産車、輸入車含め通算数百台取り付けた経験のノウハウをお伝えします。

リアカメラ無しのドライブレコーダーの取り付けは、リアカメラの配線部分を飛ばしてご覧ください。

少々長い記事ですが、しっかり読んで理解すると意外と簡単ですから、車いじりが趣味の方は一度トライしてみましょう!

ドライブレコーダーを選ぶ

当然ですが、リアカメラ付きのドライブレコーダーを用意する必要があります。

今回は輸入車販売店から依頼を受けた作業でしたから、ドライブレコーダー(以下ドラレコ)は既に用意されていました。

コムテックのドラレコ

ドラレコのメーカーで私が一番信用出来るメーカーと感じているのがこのコムテックです。過去にトラブルが起きた経験は皆無です。

このZDR-015は価格もさほど高くありませんし、性能も申し分ない商品ですからオススメですよ。

その他用意するもの

ドラレコを取り付けるだけとは言っても、それなりに道具が必要です。

電源取り出し

このドラレコの場合、電源を取り出す方法はシガーソケットのタイプです。

そのままシガーソケットに差して使うのは見た目が非常にアレです。なんとも残念な感じです。

ですからシガーソケットタイプの電装品の配線作業では、見えないところに配線を収めるために、取り出した電源をシガーソケットのメスに変換する道具が必要です。

以下商品は、差し込んだソケットのオスを抜けないように固定できるタイプの商品です。

車が走る際の振動で抜けてしまったりすることがないので、ソケットごと裏に隠してしまうのであればこのロックタイプを使うと良いでしょう。

内張を剥がす(浮かす)ための工具と配線

取り付けに必要な工具は、実際には作業を進めないとわからない部分でもあります。

ですが国産車の場合だと、以下のものがあればほぼ対応可能だと思います。

似たようなプラスチックのヘラでも作業は可能ですが、専用の工具が強度もありますので当然やりやすいです。

このセットには配線通しのワイヤーが付いているようですが、100均のアルミ線の方が使いやすいと思います。

ワイヤーは柔らかすぎて狭いところを通す際、押し込んでいく力を掛けられないので余計時間が掛かります。

アルミ線とはこののような商品です。アルミワイヤーとも呼びます。Amazonで買わなくともダイソーで売ってます。

ダイソーだと太さが3種類くらいありますから、状況に応じて使い分けが出来るので便利ですよ。

先に紹介したロックタイプのソケットに電源を取り出すには以下の工具が必要です。

電工ペンチ

このブログでも色々と紹介していますが、電工ペンチはこれ一本あればかなり満足出来ますよ。車いじりDIYレベルの使用なら一生使えると思います。

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エレクトロタップ

電源取り出しは、確実に結線するのであれば以下はあまりお勧め出来ないのですが、一般的にはこれが使われるケースが多いです。

このエレクトロタップを使うなら、かしめるためにプライヤーなど掴む工具が必要です。

検電テスター

この検電テスターも必須ですが、とりあえずで良いなら安い物でも構いません。

一般工具

あとは以下記事に書いたお勧め車載工具の一式があれば問題ないでしょう。

上記記事の中で紹介している工具の中で、ドラレコ取り付けに必要なのは、2番のプラスドライバーとソケット8mm、10mmくらいですが、これは車によって変わります。

安い中華ドラレコを取り付ける場合

Amazonで数千円で買える中華メーカードラレコですが、これを取り付ける際に注意すべき点がありますので記載しておきます。

関係ない方には邪魔になる部分なので、読みたい方はクリック(タップ)して開いて下さい。

取り付ける前に動作チェック

中華メーカードラレコの場合、箱を開けたら内容物を確認して、次に全ての配線を接続して動作確認をしましょう。

動作確認の際はきちんと配線する必要はありません。

電源取り出しがシガーライターではなく、ただの配線の場合はテスト用に電源を取り出す際こういう商品が便利です。

私は廃品をバラして自作したものですが、2つは持っていますよ(中のヒューズが切れた際、作業を止めないための予備として2個)。

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動作確認する内容は

  • 電源が入るかどうか
  • 映像はちゃんと写るか
  • リアカメラの画像は出るか
  • 録画データを再生することは可能か
  • 振動を与えて録画データのロックがされるかどうか

このように基本的な動作がちゃんと行われるか、また購入時に検討した特別な機能が動作するかどうかを必ず確認して下さい。

取り付けが終わってから使い出して、後で初期不良に気付くともう最悪です。

返品するためにせっかく取り付けたものをまた外さなければいけないという、恐ろしい手間が発生します。

国産メーカーのものだと初期不良はほぼ皆無と思って大丈夫ですが、中華の場合は本当に気をつけて下さい。

作り手は「ダメだったら新しいの渡したらいい」くらいにしか思っていないという事をお忘れなく。

ノイズ発生の有無を確認する

これが意外と盲点なんですが、ノイズを発生させて他の機器に影響を与える商品が多いです。

ですから、動作確認は車の中で行って、ドラレコ本体をカーナビ、カーオーディオ付近に近づけて

  • ラジオの感度
  • ナビの動作

この2つは確実にチェックするようにして下さい。

中華製ドラレコを付けたらカーナビの自車位置がずれた(突然ズレる)、AMラジオが全然入らなくなったなどのトラブルが頻発しています。

ですからテスト環境が整ったら、ダッシュボードのナビやオーディオの上にドラレコを置いて、少し走ってみて下さい。

普段ラジオを聞かない方は気が付きにくいので、置いた状態で走ってみる、置かない状態で走ってみるなど何度かテストしてみて下さい。

特に影響を受けるのはAMというケースが多かったと記憶しています。普段AMは聞かないという方でも、AMラジオは災害時の情報収集には優れていると思いますので結構重要ですよ。

ナビに関しては、突然自車位置がズレて全く違うところに移動して、しばらく走ると普通に戻ってまた再発するような症状です。

他にも移動しているのにナビ上で車が進まないなどのトラブルが出ますので、ここは確実にチェックした方が良いと思います。

リアゲートを観察して構造を理解する

作業にかかる時間を短縮しよう、仕上がりを綺麗にしようと思うなら

「観察」

この作業が一番重要です。

なにもかも予定通りには進みませんが、まずは配線を通す場所、取り付ける場所などのしっかりとしたイメージを頭に描くことが最重要です。

リアカメラの配線を、フロントガラスに貼り付けるドラレコ本体まで通していくには、どのパネルを取り外す必要があるのか、どこから電気を取れば良いのかなどを先にしっかりイメージしておきます。

リアゲートのパネルを取り外す

外す前、外した後をわかりやすく説明するための写真を撮るのを忘れてしまって申し訳ないのですが、画像のようにリアゲートのヒンジ周りの内張を取り外します。

中央部に穴が空いており、そこからリアガラスの熱線の配線が通っている
この画像中央の黄色いテープで止められている配線はドラレコのリアカメラ配線です。

配線を通す場所を考える

基本的には、車体とリアゲート間で純正の配線を通しているジャバラを使って、リアカメラの配線を通していきます。

今回作業したのはホンダのストリームだったのですが、純正配線のジャバラがテールレンズ裏から室内に引き込まれていたので、左側のテールレンズを取り外す必要がありました。

テールレンズを外すと、そこから室内に配線が引き込まれているのがわかります。

このジャバラを使ってテールゲート内へリアカメラの配線を引いていきます。

ジャバラは、車体に空いた穴に引っかかって止まっているだけなので、引きちぎらないようにゆっくりと取り外し(端から引き抜き)ます。

穴の室内側から配線を外へ出す

配線の全長を考えた場合、このジャバラからリアカメラの配線の長さと、ジャバラからフロントカメラの配線の長さを比較すると、明らかにフロントカメラへ行く配線の方が長いので、この位置で「室内から室外へ」配線を出して、リアカメラまでの配線を引いていきます。

この手順で作業を行うと、途中で配線が足りなくなったりする可能性が下がります。

そもそもの配線の長さ自体が短い場合はどうしようもありませんが、余程全長が長い車でない限り、日本製のドラレコではほぼ問題ないでしょう。

外から内へアルミ線(配線ガイド)を通す

今行いたいのは「室内から室外へ配線を通していく」という作業ですから、ガイドを外側から内側へ通します。

内張全てを取り外すのはかなり面倒ですから、出来るだけ外す部品が少なくなるように内張を少し浮かせてガイドが通るスペースを確保します。

画像のように内張外しを引っ掛けて、内張と車体を止めているクリップの位置がどのあたりかを確認します。

クリップが外せそうなら外して、割れてしまいそうなら少し浮かせて作業を行なって下さい。

この状態で、外側のジャバラが取り付けられていた穴からガイドを通します。

内張りの内側は突起や凸凹が多いので、なかなか難しいと感じるかも知れませんが、出来るだけ内張は浮かせながら、アルミ線を曲げて車体側に沿わせるように通していくのがコツです。

ここまでガイドが通ったら、ガイドとリアカメラの配線をビニールテープなどを使ってしっかりと止めます。

こんな感じで端子をしっかり止めるか

このようにお互い引っ掛けるようにして通しても良いです。

通りにくい場合はシリコンスプレーなどを使うと抵抗が減り通しやすくなります。

今回は店舗にあったワコーズのものをお借りしました。KUREより高いですがワコーズ製品はやはり優秀です。

これで、室外へゆっくりと配線を引き出していきます。

ジャバラに配線を通す

室外へ配線が顔を出してくれたら、あとはジャバラを通してリアゲートへ配線する作業です。

まず殆どの車のリアゲートは袋状になっています。ですから「リアゲートの配線が入ってくるところから取り出す穴までのアプローチ」を考えます。

この車の場合、ジャバラのリアゲート側から入ってきた配線をリアゲートの内張りの裏へ取り出す穴は、画像中心部の「熱線の純正配線が出てきている穴」しかありません。

ですから、ジャバラの位置から配線取り出し穴までの距離をおおまかに測って、アルミ線が長くなりすぎないように切ってしまいます。短くて届かないとまた面倒なことになりますので、若干長めに切るのがコツです。

車体側からリアゲート側へ配線を通す

ここで勘違いして反対から通すとやり直しになりますので注意して下さい。

何度も書きますが、車体側からリアゲート側へ配線を抜いていく作業です。

ガイドをジャバラへ入れる方向は正直どちらでも良いのですが、ガイドを入れて配線を取ってくるイメージすれば良いので「リアゲート側から車体側」に通すと勘違いや間違いが起こりにくくなりますよ。

ジャバラの中、赤い矢印の方向へガイドを入れて、反対側からガイドが顔を出したら前述のようにビニールテープなどで配線とガイドを接続、逆方向(リアゲート側)へ配線を通します。

配線が通りにくい場合は、シリコンスプレーをジャバラの中に吹き付けてやると簡単に通ります。

また、このような「硬い部分」があると配線は通りにくくなりますので、外せるパーツであれば外します。

構造をよく見ると、バレせる(外せる)ように作られているものが多いので、取り外す際はしっかりと目視で構造を把握してから分解しましょう。

リアゲート内に配線を通す

ジャバラの中に配線が通せたら、次はリアゲートの袋の部分の配線処理です。

先ほど通した配線とガイドをそのまま「ジャバラの口からリアゲートの配線穴まで」通します。

取り出す部分が狭くて難しい場合は、ライトで照らしながら中を覗いて、ガイドが出てくるのを目で見て確認すると良いでしょう。

ガイドを穴から引き出す際、こういった工具があると便利ですよ。これは整備には必須の工具でいろんな用途に使えますから、工具箱にスペースの余裕がある方は常備しておくと良いですよ。

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プロの方でなくてもこれが工具箱に入っていると「お、なかなかわかってるなー」と感じます。

カメラの位置まで配線を伸ばす

ここまで来たらもうリア周りの配線作業は終わったも同然です。

リアカメラの取り付け位置は多くの場合、車の中心になる(リアカメラのレンズの中心が)かと思います。カメラの形を見て、配線がカメラのどこに刺さるのかを確認したら、配線をマスキングテープで仮止めします。

別にしなくても良いのですが、こうして貼っておいた方が作業が楽です。取り付け経験が豊富な方は、この時点で「配線長に少し余裕を持たせた上で」内張を取り付けてしまっても良いでしょう。

もし配線の長さが足りないなんて場合は再度やり直しになってしまいますのでご注意。

自信のない方は、内張を組まずにそのまま後述の作業に移り、取り付けが完成してカメラの角度が決まったら元に戻すという手順でやった方が確実です。

ちなみに私は、同じ作業を無駄に繰り返すのが大嫌いなので動作確認が終わるまでは内張は組まないタイプです。

リアカメラの取り付け位置に関する注意点

リアガラスの中心を出して、これで大丈夫!と思っても、ガラス面をよく確認しましょう。

リアガラスには曇り止めの熱線が入っています。この熱線を避ける位置にリアカメラのレンズが来るように取り付けます。

リアカメラは広角ですから、思ったより広範囲の映像を写しています。

電源を入れて、映し出される映像を確認する前にリアカメラを貼り付けてしまうと

リアカメラ画像を確認したら、画面の真ん中に思いっきり熱線が写ってて話にならん

という状態になる可能性がありますのでご注意ください。

リアカメラの配線をフロントカメラへ

リアゲート内の配線作業はこれで終了ですから、あとはフロントカメラへ配線を持っていきます。

ドライブレコーダー用リアカメラの場合(ナビのバックカメラとは違うの意)は、フロント側への配線はドラレコ本体へ接続するのが殆どなので、配線を下から這わせるとフロント側でまた配線を上にあげる必要があるので面倒です。

ですから配線を這わせる場所は、車体左側の上(ルーフライニング裏)を通していきます。

内張を起こしながら隙間を作って前へ

このような感じで、少し隙間を作っては中に配線を入れていくような作業です。

あまり隙間が広くない場合はなかなか収まりませんが、硬いもので無理に押し込むのは危険です。

強い力を掛けると、配線の中で断線を起こしてしまって壊れる可能性がありますので注意して下さい。

この車の場合は、ルーフライニング(室内の屋根材)とピラーカバー(シートベルトが付いてるところのプラスチックのカバー)の被りが6mm程度だったので、抜いた方が早いと思い被っている部分をピラーかバーから外して一気に配線を通しました。

ルーフライニングは、無理な力をかけて折り目が付いてしまうと元に戻らなくなる素材のものが多いですから、この方法と同じ作業を行う際は、目立たないところで力をかけても大丈夫か、ライニングにシワが残ったままにならないかを確認しましょう。

フロントカメラの取り付け

ここからはいよいよフロントカメラと電気配線です。ドラレコ取り付けのメインイベントですね。

リアカメラ無しのドライブレコーダーの取り付けはここから

フロントカメラのみのドラレコの取り付けを行う方は、これ以降の記事を参考に作業を行なって下さい。

Aピラーカバーの取り外し

今回の取り付けの場合は、フロントガラス左側から配線を上まで上げていくので、左側のAピラーカバーを取り外します。

まず「ピラーとは何か」ですが、Pillarという英語で「柱」という意味です。車で縦方向を支える部分をピラーと呼び、フロントガラス左右の縦のボディ部分はAピラー、そこから後ろへ向けてBピラー、Cピラーと呼び名が変わります。ここにダメージを受けると、車歴がいわゆる「事故車」になってしまう部分です。

以下記事で詳しく説明されています。

余談といいますか、ついでに事故車の定義についてはこちらが詳しいです。

Aピラーとはこの部分ですね。フロントガラスの左右の車体です。

この内側に樹脂のカバーが付いている(無い車もある)のですが、それがAピラーかバーです。そのカバーを外して内側に配線します。

Aピラーカバーは国産車の場合、基本的には手で引っ張ると簡単に外れますが、硬い場合もあります。その際はクリップ外しを使ってクリップ付近にアプローチし、引き起こすというより捻る力を加えると楽に外れます。

こうした作業は、時に力技も必要ですが手で揺さぶっても動かないなんて場合は、ビス留めされている可能性がありますので、そんな時は無理に剥がさないよう構造をよく見てバラして下さい。

BMWなどはAirbagと書かれた四角いカバーがあり、それを外すとトルクスのビスで止められています。

この画像では、元々付けられていたETCの配線やTVアンテナの配線が既に引かれていますね。

この元々ある配線に沿わせるようにすれば作業が楽です。

画像赤丸の穴ですが、ここにAピラーを取り付けるためのクリップが刺さって、Aピラーカバーが止まっています。

Aピラーカバー下部は、丸の位置に上から挿して固定しています。ですから、外す際は上から引っ張って、クリップが全部外れたら、この赤丸部分は下向きに刺さっているので引き上げて取り外します。

この刺さる部分が意外と固く刺さっている車もあります。

刺さりが固い場合、前後左右に軽く動かしながら引き上げて抜きますが、抜けやすかった角度しっかり覚えておくようにして下さい。
ここを確認しておかないと、今度入れるときに入りやすい角度が分からず結構苦労します。

あと画像は無いのですが、ビビリ止め(音止め)でAピラーかバー付け根に布製のテープが貼ってある車も多いです。

固いピラーかバーを外す際にこのテープがズレたり剥がれたりする事があります。

そうなってしまったら、取り付けの際はその音止めテープを元の状態に戻してからピラーかバーを取り付けましょう。

100均でも売ってますので、このG17も工具箱に一本常備しておくと何かと便利ですよ。

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電気の取り出し

電源を取り出す場所は、車に付いている純正のシガーソケットの配線から電気を取るのがベストです。

その理由は、シガーソケットが車に装備されている理由を考えると分かりやすいですが、要は「後付けの電装品を取り付ける際に電気をもらう場所」だからです。

昔はタバコに火を付ける「シガーライター」のために装備していたんですけどね。

他の線からでも電気を取り出すことは可能ですが、取り出す場所(配線)によっては、元々付いている電装(オートエアコンやメーター、コンピューターなど)に影響を与える可能性がゼロではありません。

ですからそのリスクを避けるためにも、シガーソケットの裏の配線、シガーソケット自体に刺さっている線から電気を取ることをお勧めします。

元々取り付けられていた電装品から電気をもらう

今回の作業はこの方法で行いました。

助手席側の足元のパネルを外すと、ETCの配線が目の前にありましたので、ここから電気を拝借することにしました。

ここで注意しておきたいのは、ETCの配線に付いているヒューズの位置です。

ETCの配線は車両側から取られており、ヒューズを挟んでETCに電源を供給しています。

以下画像で説明しますが、

ヒューズとETCの間から電源を取ってはいけない

これを守って下さい。

常時電源はキーオフでも電気が来ている配線、ACC電源はキーオンにしないと電気が来ない配線です。

この図のように、車両から来ている配線にドラレコの配線を接続します。詳しい理由が知りたい方は以下クリックでお読みください。

ETCの配線に付いているヒューズは「ETCに大きな電気が流れた際、ETC本体が故障する前に電気を止める」ために付いています。

家庭にも付いているブレーカーと同じ役目を果たしています。これ以上電気が流れると配線が燃えるなどトラブルが発生するため、それを防ぐためにブレーカーが付いています。これと同じ仕組みです。

ですから、ヒューズよりETC側で電源を取ると「ETCのメーカーが想定した電気の量を超える」事になり、ヒューズが切れてしまう可能性があります。

シガーソケットから電気をもらうのも同様で、車にはシガーソケット用のヒューズが付いています。ヒューズは5アンペアだったり10アンペアだったりと車によって様々ですが、その許容量を超える電気を使うとシガーソケット用ヒューズも同じように切れます。

シガーソケットの取り付け

今回のドラレコはシガーライタータイプの電源取り出しですから、シガーソケットを取り付けます。

画像のようにギボシ端子を使ってシガーソケットを取り付けているのですが、通常はマイナス線はアースに落として(ボディに接続)しまいます。

今回は特別で「またすぐに取り外す可能性がある」という前提条件でしたから、このように簡単に外せるように配線加工し、車を乗り換える、不要になったなどの場合に取り外せるようにしておきました。

ソケットに電気が来ているかチェックする

取り付けたシガーソケットに電気が来ているか、念のためにチェックします。

ここで検電テスターを使うとこのように確認出来ます。

昔はソケット増設の際、テスター使うのが面倒でシガーライターに刺すランプを使って確認していましたが、今だとこういったUSBチャージャーでもLEDランプが付いていますので、差し込むだけで電気が来ているかどうかが確認出来ますし、普段車を使う際にも必要なものなので非常に便利です。

配線から電気を取り出す作業が終わったら、いよいよ動作確認です。

動作確認と前後カメラの取り付け

電気を取り出す作業が完了し「接続すれば電源が入る」状態になったらまずは動作確認です。

取り付けたソケットに、ドラレコのシガーライターを接続します。電源が入り、フロントカメラの映像、リアカメラの映像を切り替えて両方映るかどうかを確認します。

最初にフロントカメラの取り付け

順番はどちらでも良いのですが、私はフロント側を先に取り付けます。本来は二人で作業する方が確実です。

取り付け位置に関する注意点

まず本体のどの位置にカメラのレンズが付いているのかを確認しておきます。Kenwoodのドラレコでセンターにレンズがある商品があったと記憶していますが、ほとんどのドラレコはレンズが本体の左右どちらかにオフセットしていますので、位置決めの前にレンズの位置を確認しておきましょう。

フロントガラスは法律上、ほんとはガラスの縁の部分にしか物を貼り付ける事が出来ません。ドラレコに関してはグレーゾーンな扱いのようである程度は黙認されますが、あまりにはっきりと視界の妨げになるような位置に取り付けてしまうと、車検に合格出来ない可能性もあります。

ですから、運転席から見て妨げにならない場所に設置します。

このようにルームミラーの真後ろに設置すると、ほとんど視界に入らなくなりますので問題ありません。

ルームミラーは基本的に「運転席に向かって斜めを向いている」ので、ルームミラーの中心より助手席側に取り付けると、ミラーを動かしてもドラレコに接触しにくくなります。

ですが車によっては厚みのあるルームミラーだったり、ドラレコの角度や出っ張り具合によっては「ミラーの調整幅に制限が出来る」可能性がありますので、しっかりと確認してから取り付けて下さい。

この調整は、あくまでルームミラーが主役です。ドラレコ付けるためにミラーで後ろが見難くなったのでは本末転倒ですから、とにかくルームミラーを使っての後方視界の確保が第一と考えて取り付け位置を決めて下さい。

映像を見ながら中心を出す

まず、大まかにカメラに写っている映像の中心が、前方15メートルあたりの中心が映るような取り付け位置を探します。

ある程度の場所が決まったら、次に「左右に映る景色の幅が均一になる」角度を見つけることが重要です。

以下の画像をご覧下さい。

センターが出ている

センターが出ていない

室内からの画像が用意出来なかったので恐縮ですが、要はカメラに映る映像の左右の一番下の部分が重要です。

最近のドラレコの広角レンズの性能はかなり良いので、映像を確認すると左右Aピラーの下の部分が少し映っているのではないかと思います。

このAピラーの映り込みが、出来るだけ左右均等になるような角度で取り付けます。用意した画像を見て頂くと、センターが出ていない方は片側のAピラーの端が消えてしまっています。出来るだけこの状態を避けれる場所を探して固定するという意味です。

ここが映っていないと、斜めから突っ込んできた車、自転車、横から飛び込んできた歩行者などの映像が拾えなくなる可能性が高くなりますので、出来るだけ均等に映るようなカメラ位置と角度を探して取り付けて下さい。

「左側を多めに撮りたい」など自分で決めたセッティングがあるならそこはご自由に。

しっかりと押し付ける

取り付け位置が確定して、もう貼り直す必要は無いと決まったら、しっかりと押さえて貼り付けます。

ドラレコ本体を貼り付けた部分を前から見た映像ですが、色が濃い部分が両面テープがしっかりと貼り付いている部分です。真ん中の白っぽい部分は浮いている状態ですから、さらにしっかりと押さえつけて貼り付けます。

この際、固い物で叩くとフロントガラスが割れてしまいますので、必ず手を使ってしっかりと押さえて下さい。

リアカメラを取り付ける

ドラレコの液晶に表示する映像をリアカメラに変更し、映像が確認できるようにします。

変更したら、リアカメラをマスキングテープなどを使って仮付けしながら、映り込む映像を見て取り付け位置、角度を調整していきます。

この作業は、もし頼める方がいるなら二人でやった方が随分と楽ですよ。一人でリアカメラの取り付け位置調整をするのはほんとにめんどくさいです。

このように、フロントと同じようにリアカメラも本体の中心にレンズがある訳ではありません。

ですから位置調整を行う前に、後ろから見てレンズの位置がどこになるのかを確認しておくと良いでしょう。

上下左右、おおよそ均等(車の真後ろを中心に)に映せる角度が決まったら、付属の両面テープでしっかりと貼り付けます。

これで取り付けは全て完了です。あとは車を元に戻していきます。

配線を隠す

このブログの手順で作業を進められた方は、まだ配線がプランプランの状態だと思いますので、これらをまとめて隠していきます。

長いものは束ねて、また足で蹴ってしまうような場所を避けて、しっかりと取り付けができる場所を探します。

バラし方がわからない場合は「”車種” 内装 取り外し」とか「”車種” グローブボックス 取り外し」などで検索するとみんカラなどの記事で答えが見つかりますよ。

この画像は、助手席の前、グローブボックスの裏側です。

右手に見える黒い箱にエアコンフィルターが入っています。その左側の空きスペースを利用して配線を束ねて留めています。

注意点

こうした裏側の部分は金属のバリ取りがされていない事が多いので、素手でやると簡単に怪我をしてしまいますので注意して下さい。金属のバリで手を切ると痛いですよ。

国産車は基本的にスカスカですから、探せばいくらでも配線を入れておく場所がありますが、動くものの付近に取り付ける際は、干渉しないよう注意して下さい。

あとは外した順番とは逆の順で、内張りやパネルを元通りに取り付ければ終了です。

おわりに

如何でしたか?最初は難しいと感じるかも知れませんが、一度やってしまうと意外とあっさり終わりますよ。

慣れれば1時間強で終わらせる事ができる作業ですが、最初の取り付けは苦労するもんです。ですが自分で取り付けると、工賃の節約というより「自分でやり切った達成感」に満足すると思います。

やってみようかな?と少しでも思われる方は、ドラレコ本体はコムテックを選んでも2万円以下の商品がたくさんありますので是非チャレンジすることをお勧めします!

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