【2020年4月から】自賠責保険が価格改定でかなり安くなりますので買い替えも車検もお得に!
自賠責保険は毎年価格改定を行うのですが、来年度はかなり安くなるようです。車のオーナーにとっては嬉しい限りですが、車検や買い替えのタイミングによっては損したような気分になるかもしれません。
自賠責保険料の情報のみが必要な方は「目次2.2020年4月からの自賠責保険料」をクリックして下さい。
何故毎年価格が変わるのか
これは自賠責保険の仕組みによってそうなってしまいます。それではその理由を簡単に説明します。
自賠責保険は「強制保険」
みなさんご存知のように自賠責保険は任意保険とは違い、国によって全ての車両はこの保険がないと車の運行が出来ないことになっていますね。これが無いと車検に通りませんから、「車検に通らない=車は道路で使えない」という事になりますので必ず契約しなければなりません。
価格の算出
あまり難しい話はここでは控えますが、法律によって「民間の保険屋みたいに儲けを出さないように値段を決めなさいよ」と定められています。
気になる方は法令の文章ですから読みにくいですが、以下リンク先で「自動車損害賠償保証法」を確認出来ますよ。
抜粋すると、この中の第25条に
(保険料率及び共済掛金率の基準)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=330AC0000000097
第二十五条 責任保険の保険料率及び責任共済の共済掛金率は、能率的な経営の下における適正な原価を償う範囲内でできる限り低いものでなければならない。
(保険料率の審査等)
要約すると「その機関は無駄を出来るだけ省いた経営で赤字を出さないような範囲でできるだけ低く計算して保険料を決めなさいよ」といった感じでしょうか。
前述した「儲けは出すなよ」という事ですね。強制保険ですから、ここで儲けを出そう、利益を追求したら「絶対に儲かる仕組み」になってしまいますからね。
安くなった理由は「支払い額の減少」
このような条件で金額が算出される訳ですから「予測していた支払額に基づいて決めた金額だったけど、思ったより支払いが低かった」となれば、法律に基づいて価格を変更しなければなりませんね。当然逆も然りです。赤字になってもダメなので価格改定が入ります。
車がどんどん安全になっている
30年くらい前、またそれ以前と比較すると、死亡事故などの発生件数はすごい勢いで減少しています。テクノロジーの進化の恩恵をここでも受けているという事ですね。
たとえば交通事故死者数については、1970 年には年間 16,765 人を数えていたが、1970 年代後半にかけて減少し、その後上昇して 1992 年の 11,451 人を記録して以降、再び減少に転じ、 2008 年には再び 5,155 人にまで減少している。
https://www8.cao.go.jp/koutu/kihon/keikaku9/senmon/k_2/pdf/s3/houkoku3-1.pdf
2019年の交通事故死者数は3215人
先の引用文で2008年は5155人とありますね。そこから約10年で2000人近い減少ですからどれだけ車が安全になっているかがよくわかります。
日本の車の保有台数の推移なども含めないと事故率は算出できませんが、とにかく交通事故で人がなくなる確率はすごく下がっているという事になります。
当時の自賠責保険って一体いくらだったのでしょうか。。。
2020年4月からの自賠責保険料
ではどれくらい安くなるのか見てみましょう。
改正前(〜20年3月) | 改正後(20年4月〜) | 差額 | |
---|---|---|---|
普通自動車 | ¥25,830- | ¥21,550- | ¥-4,280- |
軽自動車 | ¥25,070- | ¥21,440- | -¥3,930- |
車を買う際に支払う総額で考えたりすると大した差はなさそうですが、車検の際に払う金額としてこの額を見ると、それなりの差が出てくるのでは無いでしょうか。
軽自動車ならさらにその差が大きく感じると思います。
ユーザー車検ベースで考えるとお得感がすごい
ユーザー車検の場合、総額がそもそも一般の車検よりかなり安く済ませる事が出来るので、この「約4000円の差」はなかなか大きく効いてきますね。
さいごに
普段は全く価格を意識する事がない自賠責保険ですが、自分で車検を受けるとなるとそれなりに金額が気になります。
しかし「何にいくら支払ってるのか分からないけどとりあえず請求されたから払っている」なんて感覚で車検を受けるよりは意識が高いというか、ちゃんと「支払うお金の根拠」を理解しようとしているとも言えるので、素晴らしいことではないでしょうか。