ユーザー車検に落ちたら発行してもらう限定検査証とは?

ユーザー車検にトライしたけど不合格、当日の再検査で合格する見込みがない場合は、そのまま帰宅するのではなく、窓口で限定検査証を発行してもらって後日再挑戦となります。限定検査証を発行してもらってからの再挑戦の際は、前回不合格だった部分だけの検査を受け、その検査に合格すれば新しい(正式の)車検証がもらえます。

ユーザー車検当日にこのページを見ている方はお急ぎかと思いますので、まずは最初の「限定検査証の入手方法」をお読み頂き、陸運局にて限定検査証の発行手続きを行って下さい。受け取ったのちに再度お読み頂くと今後の流れが分かるように記事を作成しています。

限定検査証の入手方法

陸運局によって違いがあるかも知れませんが、基本的には

  1. まずは車検の受付の窓口へ向かう
  2. 手元の書類一式を渡して「限定検査証を発行して下さい」と伝える

以上です。非常に簡単です。

もし「ここじゃなくて〇〇番窓口で申請して下さい」と言われたらその窓口へ向かいましょう。

基本的には、窓口で手元にある全ての書類を渡すと係の方が限定検査証を発行してくれます。

限定検査証発行の料金

限定検査証自体の発行には料金は掛かりません。

有効期限は15日間

出来上がった限定検査証を受け取る際に説明されると思いますが、限定検査証の有効期限は15日間です。これを超えてしまうと新たに車検を受ける(1回目と同じ手順)必要がありますのでご注意ください。

注:車検が切れてしまった場合は、車両を車載車で陸運局へ運ぶか、仮ナンバーの申請が必要となります。

確実に15日以内に再検査を受けれる場合

限定検査証を発行してもらう日から2週間以内に確実に再検査が受けられるという方は、そのまま帰らずに印紙を買ってから帰宅される事をお勧めします。そうすれば次の再検査の際に印紙を買いに窓口へ行く手間が省けます。

この画像は、限定検査証の申し込みの際に同時に受け取る

限定検査証で車検を受ける際の「自動車検査票1」

という書類です。検査ラインで使用する用紙です。特徴的なのは以下の点です。

  • 予約が不要なので入力欄に印が入れられている
  • 検査に落ちた部分に赤丸がある(この車の場合は光軸検査)
  • 限定提示という表記がある

これが限定検査証で車検を受ける際に使う「自動車検査票1」です。

画像は既に印紙を購入、貼付した後ですが、再検査を受けるためには以下の印紙、証紙を購入しなければいけません。

  • 自動車検査登録印紙:400円
  • 自動車審査証紙:900円(300円×3枚)

このように合計1300円が必要となります。ここは詳しく知らなくても販売窓口で「限定検査証です」と伝えて書類を渡すと貼ってくれます。ご覧の通り用紙に「限定提示」と目立つように書かれてますので、印紙の購入の際は窓口で何も言わなくても大丈夫なくらいです。

15日以内に来れないかも知れない、それまでに修理が終わるかどうかが微妙といった場合は、新たにイチから車検を受ける必要があります。その際は印紙代が変わってしまいますので買わずに帰宅する方が良いでしょう。

限定検査証申請時に受け取る書類

限定検査証申請の際に窓口で書類一式を渡すと

  • 限定検査証(その1とその2)
  • 限定用の自動車検査票1
  • OCRシート
  • その他一緒に渡した書類
    • 自賠責保険証
    • 点検整備記録簿
    • 重量税納付書
    • その他一緒に渡した書類(納税証明等)

これらが返却されます。

再検査用書類の書き方

基本的には不合格となった1回目の車検と書類のフォーマットは同じですから迷うことは無いとは思います。

もしわからなければ以下リンク先、書類の作成方法のページを参考にご記入下さい。

再検査の際は予約不要

限定検査証を使って再検査を受ける際は予約は不要です。

不合格になった日に限定検査証の申請をした際に受け取った書類を漏れなく記入、一回目の車検時と同じように窓口へ行き印紙を購入して貼付します。

それを持って車検受付窓口へ行き、再検査の申し込みをするだけです。

予約無しで再検査を受ける事が出来ます。

限定検査証とは

限定検査証とは、この画像のように見た目は車検証にそっくりですが、通常の車検証とは違い、2枚綴りの車検証となります。

名前の通り「限定された」車検証で「この部分以外については車検に合格している」という事が記載されている車検証です。

この車検証そっくりの書類が書類のタイトルにもあるように「限定検査証(その1)」で、ホッチキスで止められた2枚目は検査ラインで使用した「自動車検査票1」の写しで作られた書類です。

この書類が限定検査証(その2)で、前述の書類とセットの書類です。

見た目にはただの検査ライン用紙のコピーに見えますが、左上と右上の赤色の部分は判が押されています。

特に左上の判は割印のようになっており、限定検査証のその1とその2が入れ替えられるなどの不正が行えないようになっています。

このように2枚がワンセットになっているのが限定自動車検査証です。

再検査の受け方

後日再検査を受けるのは、不合格となった1回目の車検を経験していれば非常に簡単です。全く同じ手順で受けるのですが、検査ラインでチェックされるのは前回落ちた部分のみ(車検に不合格となった箇所のみ)です。

予約無しで受験可能

陸運局に着いたらそのまま(印紙がまだであれば印紙を購入し)車検受付窓口へ向かいます。そこで書類のチェックをされますので、合格すればそのまま車検ラインへ向かいます。

ハザードランプを点灯させて並ぶ

これも陸運局によって違いがあるかも知れませんが、前述の限定用の自動車検査票1の裏面にこのような記載があります。

ハザードランプは「再検査です」の意思表示のために点灯します。これは限定検査証で受験する際だけでなくユーザー車検で当日の再検査の際も同じです。

これで検査員は再検査の車両と気付きますので、まず車体番号を車検証と照合します。その後検査員から検査ラインへ進入する方法の指示を受けます。

これは検査ラインの機械によってパターンが変わりますので、指示通りに進行すれば問題ないでしょう。

指示の例:信号が青になったら、待機場所横の機械の「ヘッドライト(ライトで不合格となった車の場合)」のボタンを押してから進入して下さい。など。

再検査の際の注意点

ヘッドライトで落ちた、下回りで落ちたなど色々な理由で再検査となりますが、やりがちなのは「サイドスリップテスター上を走行する際のスピードオーバー」です。

サイドスリップ以外の再検査の際、どうしてもちょっと速度が速めに走行しがちです。サイドスリップテスターはある一定以上の速度で走行するとテスターにエラーが出ますので、それ以降の検査が出来なくなります。こうなると、検査ラインをスタート位置までバックで戻って、そこから入り直す必要があります。

面倒で危険、自分の後ろに並んでいる車両からの冷たい視線が気になったりしますので慌てる原因となります。ですから

サイドスリップテスター上を走行する際は、必ず徐行、ゆっくりと走行する

この点に気を付けて下さい。

再検査の項目に合格したら

再検査に合格したら、合否のスタンプが押されるパンチに自動車検査票を入れて印を押します。そのまま検査ラインを通過し、出口のところで検査員に書類一式を渡して合格印を貰えば検査ラインは終了です。

合格したら検査証発行窓口へ

最後の検査員の捺印が終わったら、陸運局建屋内にある継続検査の車検証発行窓口へ向かいます。そこで書類一式を渡して新しい車検証と車検ステッカーを受け取ると無事に終了となります。

関連記事(一部広告含む)