バイク用ユーザー車検:検査ラインのやり方・受け方

バイクのユーザー車検で一番緊張するのがこの検査ラインですね。何度も経験がある方でも基本は2年に一度ですから忘れている事も多いですし、足でスイッチを操作する必要があったりと慣れない作業もありますが、いくつかの注意点に気を付ければ思うほど難しくはありませんよ。

では検査ラインでチェックされる項目を大きく2つのグループに分けて記載します。

注意:陸運局によってチェックされる順番はそれぞれですから、ここに記載する大まかなグループに分けて、それぞれどこを見られるか覚えておくと良いでしょう。

外観・灯火類グループ

外観と灯火のチェックは、エンジンをかけずに検査員がバイク本体をチェックします。

外観

車検証を基に、車体が車検証のデータと一致しているかどうかを確認します。

ミラーサイズ

ミラーの鏡面のサイズを測ります。小さいものに交換している、純正ではないものを取り付けている際は純正に戻してから車検を受けましょう。純正のミラーを取り付けていて検査に落ちることはまずありません。

車体サイズ

車体の高さや幅を測り、車検証と一致しているかどうかの確認をします。車幅は一番出ているところ、ほとんどの場合ハンドルバーの幅を測ります。高さはバイクをまっすぐに立ててから測ってもらいます。改造をしていない限りはこれで落ちることはないでしょう。

車体番号とエンジンナンバー

車検証と照らし合わせて一致するかがチェックされます。こちらも通常であれば問題なく通ります。念のため自分のバイクの車体番号の位置とエンジン番号の位置は確認しておいた方がよいでしょう。

走行距離の一致

メーターに走行距離を表示させ(アナログのオドメーターはそのまま見てもらう)、車検証に記載の距離と申請書に記載の距離に相違がないか確認されます。車検証の距離の確認は「メーターの巻き戻しなどが行われていないか」の確認ですから、車検証に記載されている前回の車検の際の走行距離から減っていなければ問題ありません。

ハンドルロック

車検ではハンドルロックも機能している必要があります。これも基本的には故障するようなものではありませんので大丈夫かと思いますが、ハンドルロックに不具合がある場合(ロックがかからない)は車検に通りません。事前に分かっている場合は確実に修理してからユーザー車検を受けましょう。

灯火類

灯火類に関しての基本は「取り付けられているものは全て動作する」ことが条件です。

ヘッドライト ハイロー

エンジンをかけなければ点灯しない場合はエンジン始動、ヘッドライトのハイビームとロービームの両方が点灯するかチェックされます。

ウインカー左右とハザード(あれば)

左右ウインカーが、フロントもリアもちゃんと点灯するか、また色が車検に適合するかの確認です。白いウインカーなどは不合格となります。ハザードランプが付いているバイクはスイッチを押して動作するか確認されます。

ホーンが鳴るか

ホーンスイッチが壊れていないか、ホーンが鳴るかのチェックをします。

フロントブレーキランプ、リアブレーキランプ

バイクの後ろから、ブレーキランプが点灯するかどうか確認されます。検査員から「フロントブレーキかけて」「リアブレーキかけて」と指示が出ますから、その指示通りに操作してブレーキランプが正常に動作しているか確認します。

これで外観・灯火類のグループは終了です。項目は多そうに見えますが、一度実際の車検を想定して友人がいれば友人と、いなければ自分でチェックしてみて下さい。あっという間に終わりますよ。

ローラー台グループ

ここがユーザー車検で一番気を使う場所です。エンジンを掛けてローラー台に向かいます。

フロントブレーキ

まずはローラー台に前輪を乗せ(乗せるというより窪みに入れる)、ギアをニュートラルにしてバイクを垂直に立てます。

準備ができたところでローラーが回転しますので、電光掲示板にブレーキを掛けると出たらブレーキレバーを握ります。

この検査のコツ

ブレーキレバーは一気にグッと握り込むのではなく「グニュ」って感じで弱い力で握り始めて最後は強い力で握り込みようにすればタイヤが滑りませんので合格しやすいです。

リアブレーキ

こちらもフロントと同様です。フロントブレーキのテストが終わったらバイクを前進させ、ローラー台にリアタイヤを乗せます。同じように指示が出たらブレーキを操作します。

スピードメーター

これは前輪でスピードを読んでいるバイクか後輪でスピードを読んでいるバイクかで変わりますが、近頃のバイクのほとんどは後輪で計測すると思います。

測定の方法ですが、タイヤを乗せた状態でニュートラル、バイクを真っ直ぐに立てた状態で足下にあるスイッチを踏みっぱなしにします。するとローラーが回転しますので、メーターを見ておいて、速度が40kmになった時点で足で踏んでいるスイッチを離します。タイヤの回転する速度とメーターの表示が合っていれば合格となります。

足がつかないバイクに乗る方は注意

もし足が付かないバイクに乗っておられるなら、ちょっと不安定な状態でスイッチを操作することになるので、スイッチから足を離した際にバランスを崩して転倒なんてことにならないように充分気をつけて下さい。

もし不安であれば、平坦な場所にバイクを止めて、左足で何かを踏んでいるつもりで、さっと足をスイッチから離すイメージで練習しておいてから受験すると良いかと思います。

ヘッドライトの高さ

ここが一番落ちやすいのでしっかり集中しましょう。電光掲示板または検査員から指示が出るのでヘッドライトのテスター前までバイクを移動させます。ヘッドライトの測定をロービームで行うかハイビームで行うかは検査員の指示に従います。

注意点:テスター屋でライト高さを合わせてもらってから車検を受ける場合
「バイクに座った(しっかり体重を乗せて座った)状態でライトを調整したか、垂直に立ててただけで座らずに調整したか」
が肝心です。要は調整した時の状態と全く同じ状態でライトのテストは受けましょう。
体重が乗った状態と乗っていない状態でヘッドライトの高さはかなり変わります。
調整時と同じ状態でライトのチェックを受けるようにしましょう。

排ガス検査

排気ガスの状態と排気音がうるさすぎないかを測定します。

マフラーにプローブ入れる 

エンジンを掛けた状態で排気ガス測定器から出ている金属の棒(プローブ)をマフラーに刺して、排気ガス測定を行います。わからなければ検査員に聞くと教えてもらえますし、自分の前に並んでいる人がやっているのを見るとすぐにわかりますのでご安心下さい。

マフラー騒音

基本的に純正マフラーだとチェックなしで素通りだった記憶しかありませんが、もしサイレンサーを交換している、マフラーを替えているなどあれば車検に適合する証明書を提示、騒音が基準値内かどうかが確認されます。

もし交換している方は、落ちたら面倒なので車検時は出来れば純正マフラーに戻してから検査を受けるようにしましょう。

検査に落ちたら

もし検査に落ちてしまっても慌てる必要はありませんよ。ほとんどの場合、落ちるのはヘッドライトだと思いますので、付近のテスター屋に行って再調整してもらうか自分で調整しましょう。

再検査は2回

検査に落ちると、ダメだったところ以外は合格のチェックが入った書類が返却されます。その後落ちた内容について修正してから再び検査にトライ出来ます。ですが、一回の検査用紙では3回まで(再検査2回含む)しか受験できませんので、3回目の検査で落ちると再度書類を作成しなければいけなくなります。

バイクの場合はライトで落ちる確率が高いので、車検当日に車検場(陸運局)へいく前にテスター屋で調整してもらってから本番の車検に臨むようにしましょう。

ヘッドライト以外で落ちたら

ヘッドライト以外の理由で落ちる場合、何か道具やパーツがなければ再検査で合格は厳しいのではないかと思います。排気音やミラーのサイズなどは特に厳しいかと思いますので、車検前にしっかりと点検、確認しておくようにしましょう。

おわりに

画像が全く用意できていませんので、やり方とコツを文章でお伝えするのみになってしまいましたが、将来的に画像を用意、アップデートをしようと考えています。

YouTubeで「バイク ユーザー車検」と検索すると、かなりの数の動画がヒットしますので、このページで紹介しているコツと合わせて使えば、初めてのユーザー車検でも緊張せずにチャレンジできるのではないかと思います。

やってみると意外と簡単ですので、みなさん合格目指して頑張って下さい!

関連記事(一部広告含む)

Posted by Owner