車検のために自分で出来る修理や部品の交換作業
車検の点検を進めると、車の構成部品の多さに驚かれた方も多いと思います。足廻りやエンジン内部の修理となれば手が出ないエリアですが、電球が切れたから交換する、車検のための点検でスモールランプが切れている事に気付いたから交換するなど、出来る事なら自分でやりたいもんですね。
ここでは「このくらいならプロに依頼しなくても出来るのではないか」と思われる作業やその方法を紹介します。
電球
車の中でエンジンオイルに次いで交換比率が高いのは電球だと思います。テールレンズの中の電球は交換しやすいように作られている場合が多いです。国産車でセダンだとトランクを開けた左右の部分、テールレンズの後ろにカバーが付いており、パッと見ただけでどこから開けるのか判断出来るように作られています。ほとんどの場合は電球を入れるソケットに電球を取り付けて、そのソケットごとテールレンズに取り付けるような感じです。ソケットの後ろ側にはツマミがある場合が多いのでそれをつまんで捻ると外れます。
別のパターンでは、電球が取り付けられているプレートを取り外すと、そこに全ての電球が刺さっているパターンもあります。その場合は、後ろから見るとそのプレート上部または左右に引っ掛けがあり、その引っ掛かりを外すとプレート丸ごと外れます。
電球の交換
切れている電球を「少し押しながらひねる」と電球が外れます。バネで押された状態で引っ掛かって止まっている感じです。大半が反時計回りで外れ、時計回りで固定です。
電球を見ると、電球のソケット部(金属部)に出っ張りが2箇所あり、それを電球を挿入する穴の溝に合わせて挿入し、バネの力を感じると思いますので、奥に当たるまで押し込んで止まるところまで回し、手を離すと交換完了です。
ヘッドライトやフォグランプの場合
こちらはテールランプなどとは少し勝手が違います。電球の種類もH4, H7, H11のような呼び方をするものが多く、交換方法も少し違います。
ひねったら外れるタイプ
後ろから見て留め具が無いタイプのほとんどは差し込んでひねるだけで取り付けられている物がほとんどです。ひねる方向も前述の電球とほぼ同じで反時計回りで外す、時計回りで固定します。
後ろから押さえて止まっているタイプ
H4, H7などが該当しますが、電球自体はそこに「置くだけ」で固定するのは針金のような部品でロック(固定)します。
外す前によく形を確認するとすぐにわかると思いますが、その針金のような部品で押さえつけ、針金をフックに引っ掛けて外れないように固定しています。針金の先が丸くなっている方を押し込み、フックから外すために左右どちらかに少しずらします。すると針金が起き上がってくるので電球が外せるという仕組みです。
点検鏡があれば全然違う
ヘッドライトやフォグランプの電球の交換は、手探りで行わなければいけない場面が非常に多いのですが、手探りの作業でも、その構造を一度目視で確認できていると作業効率が全く違います。
私はサイズの違うものを数本揃えていますが、一本あると全然違いますので、オーディオ交換やETC取り付け、配線の加工などを自分で行うつもりでしたら点検鏡は必ず一本持っていおいた方が良いでしょう。
そう高いものではないのでお勧めです。実はこの手のミラーは100均でも売ってますが、正直見え方が全然違いますので100均のものはあまりお勧めしません。
エアフィルターやエアコンフィルター
これも、工賃が掛からないのであれば部品代だけで済みますし、エアコンフィルターに関しては昨今の暑い夏でエアコンの効きが悪い、風量が少ない中でのドライブはまさに地獄です。
エアフィルターは燃費の向上が期待できます。まぁ汚れてもいないのに交換する必要はないとは思いますが、定期的に自分で取り外して状態を確認する。またその際に詰まったホコリを払っておけば長持ちします。交換すると記録簿にも記載出来ますね。
エアコンフィルターは車検は関係ないですけど、エアコンの匂いがマシになったり風量が上がったりするので費用対効果が高いオススメのメンテナンスです。
しかし、そもそもそれらはどこに付いていて、どうやって交換するのでしょうか?
取り外す方法はネット検索が一番
電球が切れた、そのまま走行し続けるのは危険を伴いますし、整備不良で捕まる可能性もありますので、気付いたら速やかに修理しなければいけません。
今は出先でもスマホがありますから、カー用品店を検索し、そこで電球を交換するなんて事も出来ますね。
しかしどうやって外すのかわからない場合は困ります。ですが、検索でその交換方法を簡単に見つけることが出来ます。
前述のフィルターなども、車種+部品名で検索すると、通販でも入手可能な場合が多いです。そのついでに交換方法まで検索すれば、みんカラなどのサイトで自分で交換した人が写真付きで記事を書いているケースが多く、非常に便利です。
ただ、全ての情報が正しいと思うのは間違いですので、全面的に信用する前にその情報が正しいかどうかを現車と見比べてしっかりと観察するようにして下さい。
バッテリー
これは少々難易度が高いです。小さいものでもそれなりに重量がありますし、足の上に落としてしまったら場所によっては骨折したりする可能性もあります。もし交換されるのであればキーは必ずオフにする。マイナスを外してからプラスを外し、バッテリーを取り替える。次はプラスを繋いで最後にマイナスを接続し、しっかりと固定されたことを確認してから動作チェックという順序になります。
最近の車はバッテリーの劣化度に合わせて発電量を変化させ、充電をコントロールしている車があったりします。この場合だとテスターでバッテリーを交換したことを車に伝えてやる必要があります。ですからテスターが無ければ作業はやめておいた方がいいです。そのまま使い続けると、新品のバッテリーでも長持ちしない可能性があります。
ヘッドライト周りの電球について
電球自体の交換については前述の通りですが、その場所へのアプローチが一番の問題です。
近頃の車、ボンネットを開けると色々な部品がぎっしりなんて事も多いです。国産車の場合は電球を交換するためのスペースがしっかりと取られている場合が多いです。ですが左右対称だからとて、どちらも同じ難易度とは限りません。ある部品を外さないと電球までアプローチ出来ないなんてことも普通にあります。
ですから、交換する必要がある場合は電球を買う前に、まずは自分で交換可能かよく観察してください。「これを外してこっちから手を入れて、、」と十分作戦を練ってから自分でやるかどうかを判断して下さい。
フォグランプ
フォグに使われている電球にも様々ですが、取り外しにちょっとしたコツが必要だったりします。バンパー裏から作業となれば手が入りにくく、交換はほぼ手探りでの作業という事も多いです。
そんな時は、スマホのカメラを利用すると便利です。配線カプラーがどのような向きなのか、どこにツメが付いていてどの方向にツメを動かすと外れるのかなど、観察すると見えてくるものは多いのでこういった作業に慣れていたとしても、取り付けの際になかなか入らずイライラするよりは先にしっかりと観察すべきです。
ビデオを撮っても良いですね。先程の話と同じですが、交換は全て先にどれだけよく見ているか、どれだけ考えて作業に入ったかが重要です。自分の好みの方法でしっかりと確認してから作業に入るようにして下さい。
自分の車に適合する部品の見つけ方
ネット検索の方法で、車種と部品名を入れてもなかなか自分の車に該当しない、このモデルじゃないなんて事もあります。もうご存知の方も多いかと思いますが、そういう場合は車種名よりも車検証に記載の型式を入力して探す方が見つかりやすくなります。
さいごに
とにかく整備や作業には怪我がつきものです。人が触らない場所はしっかりとバリ取りがされていなかったりするので、軽く擦っただけでも結構深く切ったりする場合もあります。軍手や作業手袋をきちんと着用し、きちんと安全対策を行った後に作業するようにして下さい。